Mainz Oct 16,2009
見知らぬ鉄塔
EGの旅の約50年前、1826年にLoireを旅したJMW Turnerの残したブロワの風景。EGの視角が標準レンズのそれだとすれば、Turnerは広角レンズの目で見て風景を描く。ここに紹介する絵も、Turnerのスケッチを元に彫版師が鋼版に起こしたもの。100dpiのスキャンでは…
ロワール川右岸に立つ Blois 城の内部。城主 Louis XII による暖炉。 上部にハリネズミとサラマンダーの浮彫り装飾が見える。繰り返されるLAの文字はLouis XII とその妻 Anne of Brittany それぞれのイニシャル。 Francis I による螺旋階段。初期ルネサンス…
Etchings on the Mosel (1873) の成功に勇気づけられた EG は Loire のスケッチの刊行に取りかかる。例によってスケッチを自ら銅版画に起こし、1875年 Etchings on the Loire として上梓する。山城とひなびた農村の風景を中心としたモーゼル河谷の風景と、貴…
ロンドンの川景色3点。 ロンドン橋 ロンドン塔 Shadwell E.G. を追って旅を続けよう。次回からは Loire へ。
C.L.エンゲルの建てたもうひとつの教会堂 Ivanahelsinki オブジェ? カタヤノッカにて
ライトアップされたヘルシンキ中央駅 大聖堂
フィンランド的な、あまりにフィンランド的な 凍てつくヘルシンキ南港。ああ、冬が待ちどおしい 南港の朝、砕氷船登場 後ろに控えるのはストックホルムからのシリア客船
市門と太っちょマルガリータ。 タリンの少女。 木々。 街角。 暗い午後の光。
写真博物館。 博物館の展示品。 雪の結晶。
雪のタリン市街。 タリンのドーム教会。 客を待つレストランのテーブル。
シベリウス。 オリンピックスタジアムの塔(↓)から見た夕闇せまるヘルシンキ市街。 端正。
Turku市内Aura川に沿った街路。雪に覆われた川面は船の存在でそれとわかる。 花屋。
グラスゴー大聖堂。1560年の宗教改革による破壊を免れた数少ないスコットランド中世の教会堂のひとつ。13-15世紀の建築とされる。今日の写真と比べると石が「白い」のは、このスケッチが描かれた後に大気汚染が急速に進んだことを物語るのだろうか。
University of Glasgow(グラスゴー大学)。1451年創設。University of St.Andrews に次ぐスコットランドで2番目に歴史の長い大学。思索を巡らせるのに格好の池を取り巻く散策路と心安らぐ木立を前景に、重厚な構えの大学本館(?)が描かれている。この建物は、…
昨日につづき Broomielawの波止場。大小の外輪船と手漕ぎボート。両岸の工場の煙で空気はどんよりとしている。 上掲画の細部。外輪のゆえに、船は幅があるわりには甲板が狭い。上甲板には出航を待つ人がひしめいている。
スコットランド第1の都市グラスゴー。クライド川にもうけられたブルーミーロー埠頭から東を望む。港内には外輪蒸気船が行き交うものの、この時代、河岸に自動車の姿はまだ見えない。 同じブルーミーロー埠頭から西を望む。アイルランドやクライド湾のリゾー…
ファース湾からのエジンバラ市の眺め。右手には城を頂く岩塊、中央左にはアーサーの腰掛けと、一目でエジンバラとわかる。前景の網を引く漁船や湾を横切る蒸気船が平板になりかねない構図に変化を与えている。
Royal Mile の南端、ホリールード宮殿とその背後にあって特徴的な姿を見せるアーサーの腰掛け(標高 250 m)と呼ばれる岩塊。
エジンバラの旧市街、城からHolyrood Palace までの約1マイルを南北に走る Royal Mile の南半分 Canongate の特徴ある建築。時計塔のデザインがおもしろい。
2枚の絵を見比べていただきたい。上は1889年の版のもの。下はhttp://d.hatena.ne.jp/old_tallinn/20060113に掲載した1894年の版(手元の版に扉がないので元の所有者の書き込みによる推定)のもの。このホテルは増築を繰り返したことが知られる。先にSSの初…
エジンバラといえば城。市中心部の険しい岩塊上に築かれた城は当時も名所であったことは想像に難くない。 百十余年前の城下の交通は馬車。犬がはねるどこかのんびりとした風情。 城から新市街方向を眺める。中央左は Scott Monument と呼ばれる Sir Walter S…
Souvenir of Scotland の魅力のひとつはそこに描かれた風景の多彩さにある。SS の著者は、スコットランドを、単に、湖沼、丘陵、渓谷といった自然美の宝庫ととらえず、都市や港湾、廃墟となった城や修道院、またそれらと自然との調和に目を向けている。ここ…
今日 Loch Lomond とともに国立公園を成す森林渓谷トロサックス (the Trossachs) のホテル。とんがり屋根の円筒構造をもつ特徴あるたたずまいは、ここに滞在した旅行者に美しい風景とともに楽しい記憶を残したにちがいない。わら塚を作る農民たちが趣を添え…
Loch Lomond(ロッホ・ローモンド)の北端。銭湯画にはならない月明かりの風景。
銭湯風をもう2枚。SSの1ページにはこんな感じに2枚の絵が掲載されている。
Ernest George の London はしばらく休載して、Souvenir of Scotland (T. Nelson & Sons 1891年初版, London, Edinburgh and New-York) からスコットランドの風景をご紹介しよう。同書はこのようなスコットランド各地の風景を描いたはがき大の多色石版画を12…
背景にWestminster Palace を望む Thames の河岸。Westminster Palace はもちろん今日の(そして当時も)英国の国会議事堂。有名なBig Ben を収める時計塔(Clock Tower) が右に、左には Victoria Tower がそびえる。E.G. は前景を力強い線で、背景を繊細な線で…
London に今も残る gateway のひとつ。同じ場所の1830年頃のスケッチ:http://www.londonancestor.com/views/vl-stjohnsgate.htm