スコットランドの思い出 Glasgow Cathedral


グラスゴー大聖堂。1560年の宗教改革による破壊を免れた数少ないスコットランド中世の教会堂のひとつ。13-15世紀の建築とされる。今日の写真と比べると石が「白い」のは、このスケッチが描かれた後に大気汚染が急速に進んだことを物語るのだろうか。

スコットランドの思い出 Glasgow, New University


University of Glasgow(グラスゴー大学)。1451年創設。University of St.Andrews に次ぐスコットランドで2番目に歴史の長い大学。思索を巡らせるのに格好の池を取り巻く散策路と心安らぐ木立を前景に、重厚な構えの大学本館(?)が描かれている。この建物は、旧所在地周辺の過密を逃れて、1870年に当時のグラスゴー市郊外にキャンパスを移動したときに新たに建てられたもの(それゆえに "New University")。左右対称の均整のとれた建築だが、中央のゴシック風の塔はいささか高きに過ぎ、安定感を損なってはいまいか。同大学はAdam Smith, William Thomson (Lord Kelvin), 熱力学のWilliam Macquorn Rankine, 蒸気機関のJames Wattなど著名な学者・技術者を多数輩出、グラスゴー市民の誇りでもある。

スコットランドの思い出 Glasgow, Broomielaw Quay


スコットランド第1の都市グラスゴー。クライド川にもうけられたブルーミーロー埠頭から東を望む。港内には外輪蒸気船が行き交うものの、この時代、河岸に自動車の姿はまだ見えない。


同じブルーミーロー埠頭から西を望む。アイルランドやクライド湾のリゾートを訪れる外航船のあいだを、クライド川沿いに市内を結ぶ水上バスが縫って航行する。蒸気船にまじって帆船もなおその姿をとどめる。

スコットランドの思い出 Edinburgh 遠望


ファース湾からのエジンバラ市の眺め。右手には城を頂く岩塊、中央左にはアーサーの腰掛けと、一目でエジンバラとわかる。前景の網を引く漁船や湾を横切る蒸気船が平板になりかねない構図に変化を与えている。