E.G. のモーゼル メッツ(つづき)


E.G. によるもう1枚の Metz の風景.E.G. はモーゼルを描くに当たって Metz の上流に位置する Toul(トゥール)を出発点としなかった理由を、同市は絵画的特質に欠け、またモーゼルが市街を離れて流れているゆえとしている.Metz においてはこの絵の示すように、カテドラルは川岸を見下ろし、川には橋が掛かり、橋のたもとには洗濯小屋の賑わいも見える.E.G.は本書の前書きで、遠景は繊細に、前景は力強く描き出すことのできるエッチングの魅力を語っているが、この絵にはその特長が良く現れている.