E.G. のモーゼル 旅の終わり


母なるモーゼルはここCoblenzで父なるライン(Rhein)に合流する。E.G.が旅の終着点で描いたのは、ペンキの色も新しいホテルが軒を連ね着飾った観光客が煩わしいラインの岸辺とは対照的に、荷物の上げ下ろしに忙しい艀でにぎわうモーゼルの河岸。スケッチに描かれた町並みには、選帝候の館の一部が見える。左奥はライン川の対岸にそびえるエーレンブライトシュタイン要塞。

モーゼルを旅したE.G.の跡をたどる試みは、わたしの怠惰のゆえにE.G.よりもずっと長い時間がかかってしまいました。おつき合いいただいた皆様にはお礼申し上げます。次回からはこの間少しだけご紹介したE.G.の描いた100年前のロンドンの風景をお見せしましょう。